フランス文化の残り香
ベトナムの首都、ハノイではフランス人観光客をよく見かけます(フランス語を話している人が多いことから推定)。そのハノイから一番近い海がハイフォン市にあるのですが、『この人絶対フランス人だろうなぁ』って感じの人はあまり見かけません。
人はさておき、ハイフォン市内でも古い建物はフランス文化を感じさせるものが多いです。たまに内部無料見学できるオペラハウスであるとか、クリームイエローで塗装された公的用途の洋館であるとか。美しい建物の話は今回割愛します。
フランス統治時代にフランスの文化が深く根付いたのかも知れません。なので、ハーイさんもフォンヌも、麺類は音を立てずに頂いています。日本以外でずるずる音を立てていい国というのを知らないので、日本でお蕎麦を食べる時すら、吸い込まずに丸飲みする癖が抜けません。
『全然日本と違うなぁ』って感じた風習は、『きっとフランス風』って思うことにしています。なので、フランス文化圏ではこうするのが普通だろうという言動をすることにしています。以前、旧フランス領に駐在していた時の記憶によりますと……。
フランス流?小規模小売店の作法
大きなカバンは預ける
万引き必須アイテム?トートバックしかり。フルフェイスのヘルメットも預けます。
今時ASEANの紙幣はブランド物の高級財布に入れても平気なぐらいキレイですが。某地域では見た目も汚い上に滅茶苦茶ドブ臭い紙製の紙幣が使われていたので、A5サイズのポーチを財布代わりに使っていました。お店の人に『それも置いていけよ!』って引っ張られたのですが(アジアの人と比べて粗暴な民族でした……disってゴメンなさい)、『財布預けたら買い物できないだろうが!』って言い返しました。
『本当にサイフかよ?何か入ってるんだろ?』って開けられて、コンサイス版の便利な辞書がコンニチハ!しました。『ソレ会計に関係ないだろ置いてけよ!』って言われ、『私は日本人なんだ。辞書がないと喋れないんだ。必要なんだよ!』って反論しているうちにもっと偉い人が出てきて、見逃してもらいました。反論できるぐらいなら辞書いらなかったですね……。粗暴で面倒な国と比べたらベトナムは天国ですよ。
こんなこと書いてきてなんですが、ハーイさんもフォンヌも、ベトナムのお店で手荷物を預けたことがありません。預けるとしたら入口の前にロッカー(鍵のかからないオープンタイプも含む)に荷物を入れて、鍵もしくは番号札を受け取る制度のはず。
そのロッカーを店内にお客さん居るのに誰も使っていないとか、そもそもロッカーが無い場合、そういう旧式の文化を採用しないことにしたのでしょう。新しそうなお店ですが、学生さんの多い、コミックとか売ってるお店ではロッカーに手荷物預ける制度を採用してそうなのは見たことがあります。お客さん平均年齢は10代か?アラフィフには入りづらい雰囲気だったので試していませんが。