海外旅行傷害保険の価値がわからなかった時代
使ってないのは持ってないのと同じ?
日本でフォンヌが主婦になってしばらくして、今度は初めて駐在妻になったのですが、ベトナム駐在時ほどはしっかりしていませんでした。ハーイさんの勤務先から色々お金をかけてもらっている中に、海外旅行傷害保険というのがありました。小さい冊子を持って行くように言われたけど読んだことはなし。病院のお世話になったことはあるけど、(何でもチップの習慣がある国だったので)お札一枚チップで渡したら医者が大喜びで『この処方箋持って薬局行ってね、ありがとう!』って領収証も切らずに去ってしまうなど、保険の使いどころがわからないままでした。
入っている内容に要注意
海外大好きなハーイさんは帰任後、しばらく本社勤めをしてから、『すぐ海外駐在できる人』っていう求人を出している会社に転職しました。『当然、家族の分も海外旅行傷害保険入ってますよね?』って聞いて、紙ももらったけど読まず。何度かハーイさんを病院に連れて行ってキャッシュレス(診療代の立て替え一切なし)対応してもらうなどしてから、『ハーイさんの風邪が私にも伝染りましたので……』と、当たり前のようにフォンヌも受診して、同じような薬を渡されて帰宅しました。
見落としていた点
後日、病院からフォンヌの携帯(当時はスマホじゃなかった)に電話がありました。『保険の内容に問題があるので現金またはクレジットカードを持って再度来院して下さい』って。行ってみると、『あなたのご主人や部下とは違って、あなたの保険は死亡保険のみでした。』従業員には海外旅行傷害保険でキャッシュレス受診できるような保険を掛けてくれていたけど、その家族の分については亡くなった時に会社に保険金が入るという分しか掛けてくれてなかったようです(そんな保険、要らんわ!)。
あからさまな変化
その説明の時点で、ちゃんと保険に入っている人に同行する通訳の人が英語でしか喋ってくれなくなっていました。頑張って日本語で喋ったって保険会社に通訳代は請求できないし?何年間も自分が掛けてもらっていた保険の内容もちゃんと読んでいない自分も悪いですけど、顔見知りになった通訳さんが豹変したのは悲しかったです。
切り替えスイッチが正確過ぎる
死亡保険しか入ってなかった件は謝ってお金は返したし、貸し借り無し。フォンヌが風邪ひいたとかは領収証ちゃんと出さない近所の診療所に行くだけになりました(パンデミック前で海外生活ナメ腐ってましたね)。ハーイさんほか社員さんの通院は日本語が通じて隙間時間だらけの主婦ということでフォンヌが送迎し、やはり顔なじみの通訳さんに対応してもらうのですが。保険に入っている社員さんには日本語で説明、ただの運転手(ベトナムと違って自分で運転できるレベルの道路でした)であるフォンヌに対しては英語でしか話してくれません。数秒前まで日本語を話していたのに。で、数秒後また社員さんには日本語で話すのです。切り替え早いです。
診療まで雑になる
泊まっていかなくても大丈夫って時でもバストイレ付きの個室を用意される社員さん。一方で、『あとで健康保険組合から還付を受けるための書類頂戴』なんて言いながら来るフォンヌが来院すると、失礼ながら全然わかってなさそうな先生にしか繋いでもらえなくなりました(無関係な薬をやけくそ気味に処方されていた)。 やたら待ち時間も長いし(個室用意されないから余計に長く感じるのかも?)。
同じ病院で入院したことがあるという他人様のブログによると、その方も立派な保険には入っていないそうで、変なやつだらけ(その国では平均値だったのかも?)の相部屋で入院させられて最悪な入院生活だったとか書いてありました。お金ない人、お金払えてもそれを担保する海外旅行傷害保険に入ってない人、この手の病院に来たらだいぶ損ですし、だいぶ嫌な思いします。勝手の分からない海外で、お金持ちじゃないかも知れない患者をちゃんと診てくれる先生を探す方法は知らないし。適切な治療を受けるためにも、嫌な思いをしないためにも、保険には入っておくべきなのです。
パンデミックに備えるべきでもある
たまたま転職後のハーイさんが日本勤務の期間で、フォンヌが罹患した場所が日本国内で命拾いしたと感じました。正確に言うと、(何らかの力によって)『病名が一般的な呼吸器系疾患という扱いでなら救える!』と言ってくれた医師(雨合羽着用)のおかげで助かったのであって、フォンヌは患者数としてカウントされていないし、日本では効くはずの医療保険の請求も出来てないけど、命あっての物種なので。
陽性反応が出てしまった駐在員の話
ハーイさんに引き継ぐ予定の方が、海外駐在中に陽性反応が出て隔離されるという話になりました。前回に凝りてしつこく会社に確認して、社員もその家族も手厚い保証の海外旅行傷害保険に入れてもらえる制度だということは確認済み。お金の心配はいらないけど病床も少なくなってきた時期、変な施設に押し込められないように色々対策されていました。結局、陽性という診断が誤診だったそうで事なきを得たのですが。そんな事態でなくても立派な保険じゃない人は変な相部屋で入院させられるのですから、入院を断れなくなるような事態なら当然、保険に入っておくべきです。
自分で入るのも手、ですが
フォンヌが自力でググってみると、出国直前でも空港で保険に入れる有人窓口が有るほか、24時間使える保険契約機(自動販売機みたいなの?)もあるようです。
駐在員の交渉力の見せ所です
主張しなくても家族の分まで立派な保険に入れてくれていた会社、入れると言いつつ家族が亡くなったら会社に保険金が入るやつだけだった会社、色んな会社があることはわかりました。もちろん健康第一で過ごすのは当然ですが、避けようのない事件・事故に巻き込まれるかも知れないし、断れない入院を強要される先が滅茶苦茶治安悪い施設になるかも知れません。是非、全ての企業が、『今時は従業員もその家族もちゃんとした保険に入れておかないと!』って思ってくれるように願っています。